chunk’s analyse

吹奏楽・オーケストラのアナリーゼ

with heart and voice

with heart and voice

 

この曲は確か中2の時に初めて聴いてすごい衝撃を受けたのを覚えてる。

「なんだこの攻めっ攻めの曲は!」

 

家に帰ってYouTubeで音源探そうとしたけど、タイトル思い出せなくて作曲者の名前が「ハムっぽかった」ってのだけでたどり着いた。

 

って思い出話はさておいて。

この曲はミネソタ州アップルヴァレー高校の創立25周年を記念してギリングハムが委嘱した。

 

ギリングハムはこの高校の芸術に対する関心度の高さに惹かれたのもあるが同校の校歌がギリングハムお気に入りの賛美歌である「Come,Christmas,Join to Sing」を使っていることに運命を感じ委嘱したらしい。

 

ところで「賛美歌」。日本人には到底馴染みの無いもので何なのか分からずこれを書くために調べたけど、多分みんなが想像してるものとそう違くはない。

 

海外映画の教会でのシーンで10数人が小さい本を持ちながら歌ってたら多分それが「賛美歌」だ。

 

ギリングハムは高校生のためにこの曲を作曲した訳で、高校時代に生徒が感じる様々な感情を表しているかのような曲となった。

 

最初はファゴットのユニゾンから始まり、裏ではフルートが低い音でひたすらトリルしている。正直怖い。ビビる。

 

だが段々と楽器が増えていき、タムが入って来てから一気に頂点へ。

 

その後のフルートソロは美しく、ユーフォニアムとの対話が安心感を与えてくれる。

 

後はまぁそんな感じでいい具合に盛り上がっていい具合に落ち着いていい具合に終わる。

 

個人的にこの曲の推せるポイントは3つ

・フルートの細かい動き

 場面が変わるタイミングで大体フルートが細かい動きをし出す。本当にフルート1パートだけでこんなに背景が変わるのかってくらいフルートの使い方が素晴らしい。フルート最高。

 

鍵盤楽器の多さ

大体の学校にあるであろう鍵盤楽器を全て使ってるんじゃないかってくらい鍵盤楽器の見せ場が多い。鍵盤楽器が多い曲は間違いなく名曲だって言う個人的な基準があるのでこの曲も例外なく名曲だ。やはり管楽器では出せない打撃音を使うことでいい感じにしてくれてるんだと思う。

 

金管のファンファーレ

全体的にゆったりした雰囲気で進んで行くのだが、突如始まる金管ファンファーレは鳥肌が立つ。まさに飴とムチ。甘辛ファッションで言う辛いの部分。9分弱と少し長めだけどこの金管の働きで中だるみする事なく、全編通して吹奏楽の良さを常に感じられる構成になっている気がします。

 

って書き出したらキリがない!

ウィズハート最高!

 

ちなみに今回これを書くために参考にした音源が「シカゴ大学」と「大阪市音楽団」の2つ。

面白いのが演奏時間の違い。

 

シカゴ大学は9:20で、大阪市音楽団は8:40

「40秒」も差がある。

海外の団体はここしか聴いてないので正確なことは言えないけど、この曲のテーマでもある「賛美歌」に対する思いやイメージが国ごとに違うこともあり演奏時間の違いにもなっているのかもしれない。